「元刈谷の歴史」を出版 研究会6年の集大成

 住民有志でつくる「元刈谷地区歴史研究会」=愛知県刈谷市=は、地元の歴史や営み、神社仏閣にまつわる話をまとめた冊子『元刈谷の歴史』を今月、出版しました。
 

 同研究会は2018年に発足。都築武夫会長ら編集員9人が、資料を読み込んだり、取材をしたりして「歴史だより」を制作し、6年前から地区内の回覧板で発信してきました。 
 冊子は、これまで発行した57回分を「元刈谷の地名」「古代から江戸時代」など7章に分類し、「元刈谷は刈谷の始まりだげなよ」をキーワードに編集。
 旧字名の由来や方言をまとめた表、神社仏閣・地蔵尊の位置を書き込んだ地図、さまざまな写真をふんだんに使用して、読みやすく仕上げています。
 

 編集員たちが、地元に古くから住む高齢者を訪ね、じかに聞き取ったという話は読み応え十分。戦時下の衣浦小学校(当時の衣浦国民学校)の授業や労働奉仕の様子、本刈谷神社での国防婦人会活動、伊勢湾台風で腰まで水に漬かりながら稲穂を刈り取った思い出など、この土地ならではの生の声がつづられています。


 同会の井野宏和さんは、「地元の歴史を知り、自分が住む場所に誇りを感じる機会になればうれしい」と期待を寄せ、「表紙の地図を片手に歩いてみて」と呼びかけています。


 1冊600円。A4判、180㌻。

問い合わせはhttps://motogariya.moo.jp/(表紙の地図もダウンロードできます)。

【出版を喜ぶ元刈谷地区歴史研究会の皆さん】

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