「あおみの会」福祉の功績に緑綬褒章《知立》

知立初のボランティア団体 42年の活動を有終の美で飾る

【受賞を喜ぶ役員たち】

 春の褒章を受章した「ボランティア あおみの会」が6月19日、福祉の里八ツ田で散会式を行い、42年の活動に幕を閉じました。知立初のボランティア団体として1980年に発足した同会は、最大時には会員約300人で福祉に関わる活動をこなしてきました。10代目会長の神谷英子さんは「褒章をいただけて、夢のような有終の美が飾れました」と晴れやかな表情を浮かべました。

 散会式には会員53人と福祉団体の代表や関係者ら15人が出席。神谷会長は「会で活動してきたことを心の片隅にしまって、時折思い出してください。私も得たものは多く、宝物として心にとどめておきます」とあいさつを述べました。
 会が今春、受章したのは緑綬褒章(社会奉仕活動功績)。婦人会OGらで発足し、受章時は障がい者や老人、青少年、朗読、点訳など福祉に関わる11グループ112人が活動していました。
 「歴代の会長から引き継ぎ、時代に合わせながらみんなで懸命にやってきました」と、神谷会長は長年の功績が認められたことを素直に喜びました。

ピーク時300人 市の事業サポート

 これまで、グループ活動の他、全体で募金や福祉イベントなどへの協力・参加、デイサービス委託事業、市の福祉事業のサポートなどにも力を入れてきましたが、近年、「対応できる力量が変わってきました」と、副会長を12年間務めた杉浦寿子さん。会員の高齢化や減少、個人情報の保護などが活動の縮小につながり、コロナ禍で自粛が続く中、続けるべきかを考えるように。
「会員たちは実年齢より若々しく、続けたいという意欲はあるのですが」と心残りの気持ちを口にします。
 散会式では、「ボランティアの先駆者として、知立市の福祉を支えていただきました」と、支援を受けた市社会福祉協議会の竹本有基会長他、各福祉団体の代表たちから謝辞が送られていました。
 会の歴史を振り返り、海外へも視野を広めた活動やエピソードを披露した鈴木恭子さんは、1992年から6年間の会長職。「小さな町の活動に、国内外の多くの方から視察させてほしいと言われるまでになりました」と誇らしげに語ります。

【散会式でかいの歴史を振り返る鈴木さん】

単独で再出発

 9代目会長で参与の箕浦摩里さんは、解散前の褒章受章に「最後にうれしい報告ができました。活動に真摯に向き合ってきた皆さんのおかげです」と感謝。
 今後は、6グループがそれぞれ単独で活動を続けます。

知立くらしのニュース2023.07.14掲載

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