知立の歴史ぶらり探訪・翁のいざない

第3話(後編) 眉目秀麗・業平、八橋来る 

 知立市では、平成12年に市制30周年記念コンクールとして冠歌を公募。最優秀作品は、知立神社祭礼を詠み上げた見事なものでした。

 「からくりの 着飾りし山車 つらなりて 薄暮にゆれる 太鼓の響き」(知立市・荒木朋子さん)、平成の業平に心からの拍手を!

 さて閑話休題。今年の「かきつばたまつり」の最中、〈るるぶ・com〉における愛知県観光地人気スポット順位のことをご存じでしたか? 何と、八橋かきつばた園は5月16日から2週間、堂々第1位だったのです!

 そういえば、尾形光琳の功績にも感謝しなければなりません。1700年初頭、光琳は業平の故事に刺激を受けて、後の国宝「燕子花図屏風」「八橋蒔絵硯箱」を完成。これも、杜若と業平の出合いがあったればこそ。大げさな言い方をすれば、国宝の生まれ故郷は八橋町なのです。杜若の花言葉は「幸せは必ず来る」。我がまちの幸せをかみしめたいものです。

(坂之上九門)

【「かきつばたまつり」でにぎわう5月初旬の八橋かきつばた園】

(知立くらしのニュース 2011.9.17 掲載)

関連記事一覧