「安城の三河万歳」挿絵原画展

加藤孝さん・博さん兄弟が描いた30枚

 安城市榎前町の洋画家、加藤博さん(94)と孝さん(83)兄弟による、同町の町内情報紙「えのき」(「ふれあい『えのき』」発行)に連載された「安城の三河万歳 ほんとうの価値」の挿絵原画展が30日から8月1日まで、桜町のへきしんギャラクシープラザ(市文化センター)1階展示室で開かれます。

 連載は、同紙に2017年8月発行の203号から昨年1月までの30回にわたって掲載。地域に伝わる郷土芸能・三河万歳の歴史や背景、魅力を身近に感じてもらおうと、元市文化財保護委員長の天野暢保さんが執筆しました。

 同展では挿絵に用いた全30点などを展示。10回目まで博さんが描き、以降は孝さんが引き継ぎました。内容に合わせて、演目の一場面や演者の躍動感などを表現しています。入場無料。孝さんは、「衣装や所作など細かい部分まで調べました。締め切りに追われましたが、普段とは違う絵を描かせてもらった」と振り返ります。

 「たかちゃんの絵はやっぱりうまいなあ」「兄さんみたいにサラサラ書けなくて苦労したよ」。互いにめ合う兄弟が、「地域のために」と描いた30枚。三河万歳に携わる人の思いや息遣いも感じられるような、原画ならではの世界観が楽しめます。

 同展は、町内情報紙「えのき」を毎月発行している住民ボランティアグループ「ふれあい『えのき』」が企画。今年7月に発行250号の節目を迎えた記念事業として開催。「えのき」は、地域の情報を発信するだけでなく、住民の結び付きを深めるツールとして、20年以上にわたり町民に親しまれています。

安城ホームニュース2021.07.23掲載

【展覧会のチラシを手に談笑する博さんと孝さん】
【展覧会のチラシ】

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