知立まつり山車集結の春
2年ぶり5町の競演 2026年 5月2・3日

370余年の歴史を持つ伝統行事「知立まつり」が5月2、3の両日、知立神社一帯で開かれます。
今年は2年に1度の本祭り。5町の山車5台が同神社に集結し、山車文楽(宝町、山町、中新町、本町)や、人形浄瑠璃からくり芝居(西町)を上演します。
祭礼当番町を務める金子庄治さん(本町祭礼惣代長)は、「各町がそれぞれ、誇りと気概を胸に臨みます。近年は市外の方や女性も参加しています。ぜひ、多くの方に見てほしい」と呼びかけています。
見どころの一つが、「かじ棒連」による山車の担ぎ上げです。高さ約7㍍、重さ約5㌧の山車を8人で担ぎ、後輪を浮かせたまま宮入り前の約300㍍を前進する姿は圧巻。「落としたら恥」とされる大役に、担ぎ手たちは全身全霊で挑みます。
担ぎ手たちを束ねるのが、「かじ棒連」の最高責任者「かじ見」。一瞬の判断が山車の進路を左右する重要な役目で、担ぎ手たちの動きを一手に導きます。
祭りを前に、5人のかじ見が、その覚悟を語ります。

【西町揖棒連】 揖見 奥博秋さん
揖棒連の「宿」には、メンバー全員の決意をしたためた〝真向勝負〟の文字が。「祭りの朝は、西町に鎮座する知立神社で身を清め、気を引き締めます。祭りが開けるのは、地域の方の〝お気持ち”があってこそ。われわれも気持ちで応えたい」と熱く語ります。

【宝町梶棒連】 梶見 斉藤元樹さん
「祭りごっこをして遊ぶ地域の子どもたちから『梶見をやるわ』という声が聞こえる。囃子連の子どもたちは、山車の中で演奏したくて必死に練習している。次世代の夢を守れるよう努め、100年先まで続く祭りとして引き継いでいきたい」と未来を見据えます。

【山町梶棒方】 正梶見 酒井克寿さん
「2年前、正梶見に指名され以来、宿の手配や山車運行経路の安全確認など準備してきた。山町のこだわりは前輪を支点に後輪を浮かせ、美しい円を描きながら山車を回すこと。梶棒方全員の心を一つに束ね、見る人の心に残る軌道を描きたい」と意気込みます。

【中新梶棒連】 正梶見 増田光昭さん
「中新の梶棒連は威風堂々とあれ―。梶棒連に加わった28年前、当時の梶見から教えられた言葉を、今年の担ぎ手たちに伝えました。次世代に誇れる梶棒連の姿が、祭りの継続につながると信じています。決して山車を落とさず、見事な宮入りを成し遂げて、20、30代の若い担ぎ手たちを一人前の男にしてやりたい」と伝統への思いをにじませます。

【本町楫棒連】 右の楫見 加藤力也さん
最高責任者・右の楫見を支える「左の楫見」
には、「年は下だが(担ぎ上げの時は)『敬語はいらんぞ。あっ、と思ったら迷わず声に出せ』と、伝えてあります。先人たちから受け継いだ神事です。恥ずかしくない楫取りで、支えてくださる地域の人たちに恩返ししたい」と前を向きます。
知立くらしのニュース2026.04.24掲載

