方寸に文字刻み40年

ズームアップぴーぷる
書法篆刻研究団体白圭社会長
知立文化賞受賞
丹羽 豊(常見)さん

 「知立文化賞をいただき、さらに頑張らないと、と気持ちが引き締まる」。石などに文字を刻んで印を作る篆刻を始めて40年。日展入選6回、2003年に日展東海展中日賞、本年度の知立文化賞を受賞しました。
 12年に白圭社を立ち上げ、日本・中国で社中展を開催、市内外の6教室で教えています。「篆刻は方寸の世界。小さな印面に文字をデザインし、空間をどのように生かすかを考えるのが楽しい。篆書体にして彫るのも面白いところで魅力」
 会社員時代に知人から教わり、小学2年で亡くなった長男の供養にと般若心経276文字を1㌢角の印材に彫ったのが、本格的に始めるきっかけ。その後、岐阜の篆刻家の元で学んで腕を磨き、48歳の時から教室を持つように。「教えることがずいぶん勉強になった」と振り返ります。
 市文化協会の副会長などを歴任し、市の文化の発展にも貢献。「半年前に他界した女房の供養に、お経800文字を彫ろうと思っている。かわいがっていた2匹の猫に癒やされながら」。市内在住。

知立くらしのニュース2022.2.11掲載

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