知立の歴史ぶらり探訪・翁のいざない

第29話(後編) 知立小学校の校門

 正門は、花山(中町)へ移転した知立小学校東門として現存しています。南門は、学校正門前にあった野村医院・永田医院の門柱として、第2の人生を歩み始めたのです。以来、両医院の入り口として、また高等小学校・尋常高等小学校時代に学んだ卒業生たちの、懐かしい思い出として歳月を刻むことに…。
 そして今。平成の再開発事業が一気に進んだことにより、南門は第3の人生を歩むこととなりました。
 両医院の温かな眼差しに感謝しつつ、第3の人生は唐衣庵萬屋(よろずや)玄関(山町)。2013(平成25)年初秋、萬屋ご主人の寛大な心に招かれて、この地を第3の住処(すみか)としたのです。
 身の丈270センチ、28センチ四角の門柱は、来客者に親しまれながら余生を謳歌(おうか)することでしょう。目の前には、旧東海道散策を楽しむたくさんの人たちが行き交います。〝ボン・ボヤージュ〟、門柱のごあいさつは、皆さま方の耳元に届いたかな?

(坂之上九門)

【唐衣庵萬屋玄関前に移転した知立尋常高等小学校南門】

(知立くらしのニュース 2016.2.20掲載)

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