知立の歴史ぶらり探訪・翁のいざない

第17話(後編) 松並木の一茶句碑

 『七番日記』とは、一茶が48歳(1810年)から56歳(18年)までの日記と句帖のこと。〈名月をとってくれろとなく子かな/痩蛙まけるな一茶是に有/雪とけて村一ぱいの子ども哉/我と来て遊ぶ親のない雀〉などの名句が並んでいます。なお〈我と来て遊ぶ親のない雀〉は、後になって、〈我と来て遊べや親のない雀〉として『おらが春』に収録されました。
 さて、皆さま方に興味深い1冊をご紹介します。『一茶と句碑』(「一茶と句碑」刊行会編/里文出版)ですが、全国にある句碑の写真とともにフランス語訳が紹介されているのです。勿論〈はつ雪やちりふの市の銭叺〉もフランス語で掲載されていますから、これは必見です(172ページ)。
 さあ、知立市図書館へ駆けつけましょう。フランス語の辞書を手にして五七五と指を折れば、あなたは、もう知立のパリジャン、パリジェンヌ!

(坂之上九門)

【一茶の俳句がフランス語訳とともに紹介されている本】

(知立くらしのニュース 2014.01.14 掲載)

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