64万字で人生の半世紀語る

知立市の坂田さんが長年の日記を2冊に編集

【「日記は語る」を制作した坂入さん】

 知立市の坂入武彦さん(86)が50年以上書き続けてきた日記をまとめた『日記は語る』(上、下)を作りました。非売品。
 「日記は私の人生の記録であり、喜びも悲しみも書いてある。何とか50数冊の日記を生かす方法はないか」と読み返し、1年ずつ物語風に編集。結婚した1962年から2020年までをA5判全735ページ、約64万字に収めました。
 読み返して、載せたい箇所を抜き出し、文章を再編集する作業に約5年。「仕事に追われていた当時を思い出して息苦しくなったが、どんな時も日記を書いていて、われながら感心した」と話します。
 会社員時代は、原子力発電に関わる仕事で国内外を飛び回り、海外は110回余訪問。定年退職後は現役時代から趣味の音楽・芸術・演劇の鑑賞、ビオラやピアノの演奏活動を充実させ、絵画にも挑戦。無人駅を訪れる鉄道の旅などもし、その都度、心情や記録を日記に残したり、冊子にまとめたりしてきました。
 「何でも書き留めておきたいから作った冊子も多くてね。今回は、ページ数が多くて大作になったけど、仕事仲間からは懐かしがられました。これが最後に作る本だから表紙も思い切って派手な朱色にしたんですよ」と笑顔を見せました。

知立くらしのニュース2022.09.09掲載

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