生涯現役 7月16日に開軒70周年記念《知立》

ズームアップぴーぷる
小林 富江さん(88)
生田流宮城社大師範
小林会会主

 

 「知立で宮城曲を伝え、残したい。それが一番の願いです」。18歳で箏の助教の免状を取得し、指導を始めて70年。16日に開軒70周年記念を兼ねた66回目の定期演奏会を開きます。
 箏の名曲『春の海』を作曲した宮城道雄の会派「宮城会」の演奏を聞き、助教の免状を持ちながらも会派を変わって、同会の故田村通子さんに師事。「一からやり直しでしたよ。指導も厳しかった。宮城曲は勉強しないとできない曲ばかりで奥が深いんです」。腕を磨き、テレビやラジオにも出演。古典や現代曲など、さまざまな曲にも取り組んできました。
 叔母の影響で幼い頃から箏に親しみ、10歳のときに本格的に習い始めました。1957年に小林会を設立し、毎年定期演奏会を開催。市内小学校や福祉施設などでの演奏活動にも力を注ぎ、2010年に知立文化賞を受賞しました。
 演奏会では会員や尺八、フルート奏者らと共演。一番好きな曲『初鶯』や『四季の柳』などの宮城曲を奏でます。「再来年は箏を始めて80年。3歳から始めた娘も60年になり、2人で記念の演奏ができるのも楽しみ。生涯現役で箏を弾き続けたい」。

 「第66回小林会箏曲定期演奏会」は7月16日午後1時、リリオ・コンサートホールで開催。入場無料。

知立くらしのニュース2023.07.14掲載

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