愛知県刈谷市の平岩忍さん          アマ無線1万局と交信

JARLアワード・総務大臣表彰

 国内のアマチュア無線局との交信を重ね、1万を超す交信証を集めた人に贈られる「JARL全日本1万局アワード」(日本アマチュア無線連盟主催)を、今川町の平岩忍さん(69)が受賞、8月に総務大臣から表彰を受けました。受賞者は全国で4人のみ。県内からは平岩さん1人。  
 

 「1万」は初めて交信した局の数で、実際に交信したのは5万回以上。平岩さんは「約30年かけて達成した。インターネットのように、希望する相手とつながれる保証はない。電波の不安定さ、不確実さが無線の魅力です」と受賞の喜びをかみしめます。
 

 アマチュア無線を始めたのは16歳。20年ほど休止していた時期があり、個々の無線局に割り当てられる「コールサイン」も返却していましたが、53歳の時、当初のコールサイン(JH2GSW)が誰にも使用されていないことを知って再取得。毎日、無線機のスイッチを入れ周波数を調整し、世界にちりばる「電波上の仲間」との出会いを楽しんでいます。
 

 「デジタル通信が主流になったが、私は万国共通語のモールス通信が好き。雑音の中から蚊の飛ぶようなモールス音を聞き取り、文字に変換できた時はガッツポーズです」と言い、「めったに出会えない局を探し出すのが面白い。希少ゆえに無線愛好家が憧れる『マルタ騎士団』とつながった時は、うれしかったなあ」とにっこり。
 引き続き、世界1万局との交信も達成しており「次は海外340カ国を制覇したい」と目を輝かせます。

【無線金の前で受賞を喜ぶ平岩さん】

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