指と表情で歌う「ビリーブ」

~いま、未来の扉を開ける時♪~

 手話を使って歌の世界を表現する講座「手話ソングを楽しもう」が7月26日、愛知県知立市の総合福祉センターで開かれました。子どもから大人まで12人が、講師で市聴覚障害者協会の野村知未さん=同市牛田町=の手ほどきで「手話による合唱」を楽しみました。
 市は2018年、手話を日本語とは異なる“言語”とする「手話言語条例」を公布。 
 当講座は「手話にふれるきっかけづくり」をと市社会福祉協議会が開催しました。


 取り組んだ楽曲は、小学校の音楽の教科書にも登場する「ビリーブ」。参加者たちは、手話ソング用にアレンジされた表現を学びながら、手の形や指の動きを、一つずつ丁寧に練習していきました。
 野村さんは、「聴覚に障がいのある人は、話し手の目の動きや表情からも意味を感じ取っています。もっと表情豊かに伝えてみましょう」と、手話通訳を通してやさしくアドバイス。参加者たちは、ほほ笑んだり、「いま、未来の扉を開ける時」という歌詞に、ぐっと力を込めたりと、全身で歌の世界を表現していました。 


 親子で参加した女性は、「聴覚に障がいがある方に手話で話しかけると、喜んで応えてくれると聞きました。いつか『一緒にビリーブを歌いませんか』と声をかけてみたい」と話し、小4娘も「私も!」と目を輝かせていました。
 野村さんは、「聞こえる人も聞こえない人も、日常の中で“ありがとう”の言葉に自然と手話が添えられるような知立市になってほしい」と、願いを語っていました。

【野村さん㊨と一緒に手話ソングを楽しむ参加者たち】

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