9月1日 防災について考える

防災ママが情報紙を発行 「“やっておけばよかった”と後悔しないために」

 地震や台風、豪雨など自然災害への防災意識が高まる昨今。子育て世代の女性を中心に活動する市民団体「防災ママかきつばた」(高木香津恵代表・46人)が、愛知県の知立市民に役立つ防災情報をまとめた季刊紙『KURASONA(くらそな)』を創刊しました。 
 タイトルは「暮らしに備える」を意味し、A4版両面刷りで1万2千部発行。町内会や公共施設などを通じて7月から配布して、「私にもできる備え」を市民に呼びかけています。


 創刊号のテーマは「台風・水害への備え」。

 防災士や気象予報士、看護師など多彩な資格を持つメンバーが、日々アップデートしてきた専門知識や経験を「知立市民への情報」としてまとめ、イラストとやさしい言葉で紹介しています。
 例えば、3年前に改訂された「市の洪水ハザードマップ」。かつて「床下浸水」とされていた地域が「2階浸水」に変わっていることを指摘し、「昔からの言い伝えを過信せず、最新の情報を確認してほしい」と注意を呼びかけています。裏面では災害時の暑さ対策なども紹介しています。


 「防災ママかきつばた」は発足から9年。小学3年生のときに実家の京都で阪神淡路大震災の揺れを経験したという高木代表は、「今もあの恐怖がよみがえる。何か起きた時に“やっておけばよかった”と後悔しないよう備えてください」と訴え「防災を始めるタイミングは人それぞれです。時期や方法を変え何度でも発信して、誰かが防災を始めるきっかけを作っていきたい」と活動への思いを語ります。


 同紙は、さわやか福祉財団の助成を受け年4回発行。知立で民間が防災情報を定期発信するのは初めて。次号は10月発行予定。

【防災ママかきつばたの高木代表㊨とスタッフの石川さん】

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