知立の歴史ぶらり探訪・翁のいざない

第16話(後編) 東海道新幹線、知立を走る

 東京オリンピック見学の帰路、東海道新幹線初乗車を体験しました。新鮮な驚きは、新幹線ホームが一段高いこと、車両の窓が開かないこと。
 車中での楽しみは、途中駅から乗り込んでくる乗客たちからの口コミ情報。女子バレーボール決勝戦・日本対ソ連の戦況が、次々と伝えられるのです。日本が2セット先取して、いよいよ第3セット。しばらく情報がないまま豊橋駅へ到着すると、ホームが日本〝優勝〟に沸いていたのです。
 帰宅後にテレビをつけると、コート上で歓喜する選手たちと、少し悲しげな目をした後、ゆっくりと立ち上がる大松(だいまつ)監督の姿が…。ガッツポーズもなく、Vサインもなく、静かに選手たちを見守る監督の後ろ姿に、男の生きざまを見たような気がします。
 来年は東海道新幹線開業50年! そして7年後の2020年は東京オリンピック・パラリンピック大会開催。

(坂之上九門)

【新林町の歩道橋「ひこぼし」から】

(知立くらしのニュース 2013.11.16 掲載)

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