知立の歴史ぶらり探訪・翁のいざない

第21話(前編) 萩の花咲くまち知立

 〈(はぎ)桔梗(ききょう)(くず)(ふじ)(はかま)女郎花(おみなえし)尾花(おばな)撫子(なでしこ)/秋の七草〉、五七調のリズムに乗せて暗唱された方も多いことでしょう。
 この本歌(ほんか)は、山上憶良(やまのうえのおくら)が、日本最古の和歌集『万葉集』に詠んだ〈萩の花尾花葛花なでしこが花をみなえしまた藤袴朝顔が花〉。ところで『万葉集』に登場する一番人気の花をご存知でしょうか? そう、「萩」141首なのです。ちなみに2番は「梅」118首、3番は「橘」68首、4番は「尾花」46首、5番は「桜」40首の順序。
 さあ、知立市内にある萩の名所へご案内しましょう。まずは松並木の西端にある万葉集「引馬野の歌碑」と「馬市の碑」付近。松並木と石碑と萩の花が相まって、何ともはや素晴らしい。次の名所は「慈眼寺」。奥まった場所には紅色の萩とサルスベリがそろい踏み! 秋を一気に堪能できます。萩の花を訪ねて歌心が満ちてきたら、皆さま方はもう立派な万葉歌人。いかがです、一首?

(坂之上九門)

【松並木にある萩】

(知立くらしのニュース 2014.8.16 掲載)

関連記事一覧