「ロボット大賞」で厚労大臣賞

FUJI開発の「Hug」が介護の負担を軽減

【受賞を喜ぶ中根課長と移動サポートロボット】

 山町の産業機械メーカー「FUJI」(須原信介社長)が、3月の「第9回ロボット大賞」介護・医療・健康分野で厚生労働大臣賞を受賞しました。
 ロボットは介護現場での負担を軽減するために開発した「移乗サポートロボットHug(ハグ) T1―02」。立ち上がるのが難しくなった人を、ベッドから車椅子やトイレへ移動する際の乗り換え動作をサポートします。独自性や軽量化、使いやすさの追求、市場からの評価などが認められ、介護に貢献できるロボットのさらなる進化が期待されての受賞です。
 ハグは同社の新たな取り組みとして、2013年から本格的に製品開発を開始。「手軽に移動でき、使う人を選ばない」をコンセプトに初代を完成させ、15年に価格、操作、重量などを改善してリニューアル。介護保険レンタル適用商品として家庭でも使える小型化した製品も含め、累計1
300台を市場に送り出しています。
 寄り掛かるだけで移動でき、利用者が自力で立っている気持ちになれるよう工夫。介護者一人でも介助でき、人との密着回避にもなります。
 ロボットソリュ―ション事業本部の中根伸幸課長は「関わった全ての人の努力が認められてうれしい。介護現場などで役に立てるよう、今後、さらに改良して普及させていきたい」と話します。
 同賞は日本機械工業連合会や経済産業省、各省庁などが共催し、将来の市場創出への期待度が高いと考えられるロボット研究開発をした企業を表彰。同社は14年に「モジュール型多機能装着機NXTⅢ」で経済産業大臣賞を受けました。

知立くらしのニュース2021.05.14掲載

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