図鑑のような精巧さと豊かな表情 

絵本作家 矢野アケミさん 「100ぴきつなひき」原画展

「みなさん、きょうは おあつまりくださり ありがとう! ちからいっぱい ひっぱってください」

カブトムシやクワガタムシ、チョウ、カマキリなど100匹の虫たちが綱引き大会を繰り広げる絵本『100ぴきつなひき』の原画展が、8月18日から9月18日まで、愛知県知立市八ツ田町の正文館書店で開かれます。

 作者は知立市在住の絵本作家・矢野アケミさん。会場では全11点の原画を展示。水彩色鉛筆による繊細な色彩と、万年筆による細やかな線の表現も見どころです。

 2023年夏に刊行された『100ぴきつなひき』は、夏から初秋に見られる虫たちが力を合わせ、綱引き大会に挑む物語。制作にあたり矢野さんは「登場する虫を一匹ずつ、正確に描き起こすことから始めました」と振り返り、「それぞれの虫の大きさや草木との比率も、できるだけ本物に近づけました」と作品へのこだわりを語ります。

 原画に描かれた虫たちは、図鑑を思わせるほど細部まで描き込まれている一方で、勝負に夢中になったり、仲間を応援したりと、それぞれが表情豊か。写実性と絵本ならではの表現が調和しているのも作品の魅力となっています。

矢野さんが作品づくりで大切にしているのは「楽しさ」です。

「作品に教育的なメッセージを込めようとは考えていません。ただただ楽しんでもらえたら。本って楽しいな、と子どもたちの興味につながればうれしいです」と話します。 矢野さんは2001年から手作り絵本サークルなどで活動し、2009年に『ジェリーのあーな あーな』で絵本作家としてデビューしました。その後も「ぐるぐるえほん」シリーズや『ぶどう おいしくなあれ』などを発表。今年7月には新作『はなちょうちん ぶぶぅー』も出版しています。

【矢野アケミさんの「100ぴきつなひき」】

絵本作りのワークショップ

100ぴきつなひき」の世界で物語はあなたにおまかせ

愛知県知立市在住の絵本作家・矢野アケミさんの人気作品「100ぴきつなひき」=写真=の世界を基にした絵本作りのワークショップが、8月23日午後2時、同市八ツ田町の正文館書店で開かれます。
 同作品は、虫たちが紅組と白組に分かれて、綱引き大会を繰り広げるといった物語。
 ワークショップは物語の続きがテーマで、2回目の大会に出場する虫たちの「準備のお話」。「どんな特訓をしようかな?」「どんな作戦を立てようか?」などと想像を膨らませ、世界に一冊だけの絵本作りに挑戦します。
 矢野さんの描いたイラストを切り抜き、組み合わせながら作るので、「絵が苦手でも大丈夫」と同店。当日は、矢野さんも来場します。 
 参加費は800円。小学生以上対象、定員16人。申し込みは同店(☎85・2341)へ。

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